チェチェンの呪縛 紛争の淵源を読み解く
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チェチェン (文庫クセジュ)
カスタマレビュー
うだうだ感想を書いてもしょうがないので ( 2007-12-05 )
一言。
チェチェンに関心がある人は、
本書を必ず読みましょう!
名著です。
『対テロ戦争』の名の下に一般市民への凄惨な掃討作戦が続く ( 2005-08-02 )
元養豚場のチェチェン難民キャンプでは
「毎晩夜の10時すぎに照明弾を何発も打ち上げる。それが略奪の合図だ。
ロシア兵は難民キャンプを捜索と称して援助団体から配給された
わずかなソーセージや蜂蜜を押収していく」
「村人の多くはロシア軍と武装勢力の両方を恐れてなすがままになっていた」
「ロシア軍は掃討作戦と称して市民を拘束して金や財産を巻き上げようとする。
ロシア政府の予算で支出される復興資金の一角はチェチェンの有力者から
武装勢力へも流れる」
「戦争の参加者は、ロシアも、チェチェン武装勢力も、イスラム原理主義者も、
みんなが得をしている。全てを失うのは市民だけだ」
現大統領も数千人の市民が情報機関や警察に連行されたまま
所在がわからなくなっていることを認めている。
第一次チェチェン戦争は米露のカスピ海石油資源争奪戦
多民族国家崩壊阻止、政権の支持率回復策が主要因
第二次チェチェン戦争はイスラム革命の輸出を阻止
「シロビキ一派にとっては、戦争とテロの激化は
FSBを復権させる好機になった」
紛争のチェチェン化
武装勢力に対して実際に戦っているのは
チェチェン人のみから構成されている政府軍だ。
チェチェン人内部における路線、宗派、部族を巡る対立
支配者側は内部対立に巧妙につけ込み、現地人同士による戦いへと
衣替えしていく植民地支配の常套手段
イスラム原理主義が若者間で現体制に対する抗議思想として浸透している
北コーカサスにおいてはイスラム原理主義というだけで弾圧の対象となり
それが過激な武装闘争に走らせ支持者を増やすという悪循環
露軍の腐敗は凄まじい
しかし武装勢力の無差別テロも決して許されない
チェチェン問題解決の糸口さえ全く見えない
私にとって一つだけ確かなことは
『対テロ戦争』という名の下に
一般市民への凄惨な掃討作戦が日々続いているということだけだ
