アメリカとパレスチナ問題―アフガニスタンの影で (角川oneテーマ21)


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アメリカとパレスチナ問題―アフガニスタンの影で (角川oneテーマ21)

アメリカとパレスチナ問題―アフガニスタンの影で (角川oneテーマ21)
高橋 和夫
角川書店
発売日: 2001-12
価格: ¥ 600 (税込)
発送: 通常24時間以内に発送


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カスタマレビュー

4 若干古いけど読める ( 2007-01-16 )
イスラエル出張前に本屋で見つけて、機内で読んでみた。
ちょっと古いけど、今でも読む価値がある、よくまとまった一冊だと思う。

・・・
テルアビブを訪問したのだけども、この街は思ったよりも平穏で、人々もおおらかで、ぎすぎすしていなくて、幸せそうだった。まあ、2500年前に土地を追われて、よーーーやく戻ってこれた土地にいるのだから、それだけで何だか幸せになるのかもしれない。しかも、この土地、聖地が多いだけあって、何だかいい「気」が出ている。それもよいのかも。

しかし、一方で、60年前のイスラエルの建国時にカナンの地を追われた何十万人ものパレスチナ人たちがいる。彼らは、すぐに戻ってこれるだろう、と思って、着の身着のまま、自分の家の鍵だけを持って飛び出してきたそうだ。爾来、ずっと「キャンプ」生活を送っている。鍵なんかとっくに取り替えられているかもしれないのに、その鍵を後生大事に持ち歩いているそうだ。永遠の鍵っ子である。しかも、鍵をはめる家がない。普通ね、60年も経ったら大概のことは忘れられると思うんだけど、こういうことはね、誰も忘れないのね。中国も、パレスチナも。チェチェンなんかはもっとひどいだろう。イスラエルの人たちの幸福は、パレスチナ人たちの犠牲のもとに成立している。

どっちが悪いとかどうすればいいとか、考え出すときりがないんだけど、本書が一つ教えてくれるのは、ぼくたちは普段いろいろなしがらみから自由に生きたいと思っているのだけれども、実はそんなことは無理で、少なくともやっぱり帰るべき故郷がないと幸福な人生は送れないということだ。住むところなんていっぱいあるはずなんだけどね、不思議なことにやっぱりスウィートホームがないといけないんだよな。ホームを大事にしないとね。

4 指導者たちから見たパレスチナ情勢 ( 2003-12-01 )
アメリカの中東外交に関する記述は少なく、飽くまで指導者の半生と、その結果によるパレスチナ情勢の変化を記した本。ラビン、ネタニヤフ、バラク、ペレス、アラファトらが、パレスチナ問題にどのように関わり、結果としてパレスチナ情勢がどう変化したかを知る上では、最適の一冊だと思います。

とりわけ、シリアのハフェズ・アサド元大統領に関する記述は興味深い。アラウィ―派の軍事委員会を背景とした支配体制、ペレストロイカを契機とした対米関係の変化、秘密警察を駆使した反対派の虐殺、ガリラヤ湖をめぐる水資源問題等、現代シリアの独裁体制の一端は、他著にはあまり記されていないので、非常に興味深く読むことができます。中東和平の最大のキーパーソンでもあり、障害でもあるといわれるシリアですが、本書を読むと、確かに一理あることが頷けます。良くも悪くも、アサドは独裁者としては優れています。
アフガニスタン研究に関しては、他の専門家に依存しすぎている上に、中身が薄い。メインはやはりパレスチナ情勢です。

本書は指導者の半生を知る上では最適ですが、パレスチナ問題の入門書としては、時代背景がイスラエル建国後に限定されている上に、指導者が変わるごとに時代背景が再三入れ替わるため、その点は少々読みづらい。パレスチナ問題の全貌を手っ取り早く理解したい方には、同著者の「アラブとイスラエル」を併読されることをお勧めします。

3 自爆攻撃を生み出した一つの背景 ( 2003-10-21 )
 82年、イスラエル軍のレバノン侵攻。
 スンニ派のパレスチナ人を追い出してくれたと、現地のシーア派は、
当初はむしろイスラエル軍に感謝すらしたという。
 しかし、イスラエル軍が現地に居座ると分かり、抵抗運動が始まる。
 現地のシーア派組織ヒズボラによる殉教自爆攻撃が始まる。

 イスラエル軍の犠牲者が数百人を超えた時点で、イスラエル軍は音を
上げ、ついにイスラエル軍は撤退した。
 この勝利を生み出した戦法が現在のパレスチナの殉教自爆攻撃に繋が
っているんだなと思った。

3 パレスチナ問題 ( 2002-11-22 )
 パレスチナ問題を考える上でその複雑な歴史や宗教の問題の理解は欠かせない。本書は国際政治の観点からパレスチナ問題を分析している。建国からの歴史ではなく、近年の歴史に記述が限られているのが残念であるが、パレスチナ問題に関わる重要人物のプロフィールなども紹介されており、親しみやすく書かれている。読み物として楽に読めるので、興味を持ち始めた人には最適。

4 プレイヤーたちの思惑と力学で読むパレスチナ問題 ( 2001-12-12 )
パレスチナ問題の舞台背景は、中東に留まらず、世界情勢が色濃く反映されている。イスラエル、PLO、シリア、ロシア、そして何といってもアメリカの意向が情勢を左右してきた。舞台の上には民主主義があり、独裁があり、先進があり、野蛮があり、日常生活があり、戦争がある。その続きに大規模テロが起こったのだ。
著者は、それらのシーンと登場人物の一つ一つを鮮やかに切ってみせている。語り口は臨場感とスピード感に満ちている。その他の地域にはない緊張感が伝わってくる。
所々に零れるようなエピソードや生身の政治家の姿が映し出されていて、お芝居を見るようだ。
国際政治が実は何たるかを知らされる思いもする。

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