亜細亜、骨董仕入れ旅


亜細亜、骨董仕入れ旅

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亜細亜、骨董仕入れ旅

亜細亜、骨董仕入れ旅
島津 法樹
講談社
発売日: 2004-09
価格: (税込)
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カスタマレビュー

5 アジアの風にふかれて ( 2007-04-01 )
学生の頃教授に”同じ本を20回読みなさい。一回目の君と二十回目の君とは全く違う君となるから”と教えられた。この度”魔境アジアお宝探索記”というあやしいタイトルの本を購入した。
一回目 人間を読む
とかく美談で終わりがちなノンフィクション本が多い中、この著者は、欲望も希望も素直に胸中を吐露している。立川談志は”落語”とはなんぞやという問いに”人間の業の肯定である”と答えているが、この著書も右に然り。
二回目 骨董を読む
著名な解剖学者が”すべての社会現象は脳が具現化したものである”と述べていたが、骨董と言う曖昧模糊なものを分析するうえで、必要な理論である。13項”メオ族の緑絵皿”で”この商売は目だけが勝負で知識のあるほうが勝つ”と著者は述べている。膨大な情報を必要とする骨董を商う著者の頭の中をのぞいてみたい。
三回目 名言を読む ”あるとき僕は宗旨を変え、他力本願を止め徹底的に一つの事にトライしてみようと考えた””成功者は常に自分の運命を果敢に変えていける人で、1%でも良い方向に改善できるチャンスがあれば必ず実行する人だ””人生は一場の夢,線香の煙の様に儚い”
そもそも、この著者は人間が好きなのであろう。骨董探しなど国内でやれば良いものを、アジアの僻地まで、出向いて貧乏神にも美の女神にも愛されている。
あと残すところ、17回。この本を20回読んだ僕はどんな僕になっているだろう。

5 骨董屋の大冒険さらに加速 ( 2004-12-23 )
前著「骨董ハンター南方見聞録」と同じく面白い話がいっぱい
詰まっている。
インドネシアの小島、タイの奥地、ネパール、インド、中近東と、
骨董屋ノリキは欲と道連れで危険を顧みず出かけて行く。
阿片を嗅がされてみぐるみ剥がれたり、千丈の谷底に落ちそうに
なったり、映画「インディ・ジョーンズ」のような場面が
展開する。もしかしたら著者は「インディ・ジョーンズ」を
想い描きながら本書を書いたのかもしれない。

同業者を出し抜き、現地人をろう絡するテクニックが
ますます冴える。ときには空き巣の真似をすることも辞さない。
まったく骨董商売というものは冒険家と詐欺師と泥棒を
ミックスしたようなものだ。小生もノリキの筆に騙されない
ように眉に唾をつけながら読み進んだ。
一癖も二癖もある同業者の描写がまことに活き活きしている。
インド商人や中近東商人を相手にした値切りのテクニック
もすさまじい。とくにパキスタンのカラチでカシミアを
値切る場面は迫力万点だ。とても勉強になる。小生もいつか
この辺で買い物をすることがあればこのテクニックを参考にして
値切ってみたいものだ。

本書は東南アジアから中近東にかけての美術骨董品案内で
もあり、小生の知らないことばかりだ。本書はとくに
この辺を旅行するディープな旅人にお勧めする。
つぎから現地を見る目が多少は違ってくるだろう。
とにかく本書は面白いの一言に尽きる。

4 モノが語る冒険談 ( 2004-11-04 )
読み出したら三時間で一気に読んだ。理由は単純、面白かったから。例えば命がけで絶壁を渡り買い付けた、パキスタン寺院跡から発掘された泥付の仏舎利を、なんとか二千ドルから千ドルに値切ったあげく「無事持ち出せば二、三万ドル位にはなる」とクールに値踏み放つ、錬金術師のかっこよさ!! 自分だったら、そんな品物、借金してでも手元に置いてしまうかも。なんでもそうだけど、好きなことを商売にするっていうのも、一つの因果だ。その因果を突き抜けて、物語にまで昇華した武勇談に、ちょっと酔いました。古美術や美術ファンはもちろん、旅行や冒険談好きな方にもおすすめします。

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