屋久島―巨木の森と水の島の生態学 (ブルーバックス)
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巨大な植物園 ( 2005-02-14 )
著者は生態学の専門家で、屋久島に何年も住んで調査を行っている。なかでも特有の植物分布に造詣が深く、屋久島を巨大な植物園のように描き、わかりやすく解説してくれている。
屋久島は海岸部の亜熱帯気候から標高2000メートル近い山頂部の高山気候まで、さまざまな植物層を併せ持っている。また多雨、花崗岩質など特殊な条件下にあり、1500種もの植物が確認されている。屋久杉だけではないのである。しかも、それらの植物はきちんとした法則性と緊密な相互関係のなかで生きている。たとえば、1000年に一度という地滑りによる植物種の交替。倒木によって若木が生育すること。
こうした植物による生態系の全体を見事に描き出したのが本書なのである。
一応、ガイドブック・ハイキングの手引き書の形式をとっているが、植物学の解説書として読むべき。
