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カスタマレビュー
実体験に基づいた ( 2006-12-28 )
著者は,高校生のころから戦場に行きたいと思い続け,その手段としてまず建設会社に入社しましたが戦場行きを果たせず,次に戦場ジャーナリストになり,今に至るという,ちょっと変わった動機と経歴を持った方です。
内容は,チェチェン,イラク,旧ユーゴ,中米,アフリカ等の戦場における実体験を綴ったものです。もともとジャーナリスト志望の方ではないためか,文章・構成がそれほど練られているわけではありません。単なる個人の日記と言ってもいいかもしれません。
しかし,単なる個人の日記ゆえに,自らが戦場に身を置いているような感覚が追体験できると思います。一個人が戦争に巻き込まれ,それが進行しているときは,歴史書やマスメディアで語られるように戦争を大局的な目で見ることは不可能です。自分の周囲何メートルで起きることしか認識できません。この本は,一個人で捉えられる範囲でのみ戦争・戦場を語っているため,逆に実感が伴うという形になっていると思います。
また,砲撃の音の種類で危険度が察知できるという話や,戦場国でのパスポートの没収の話等,実体験をした者にしか分からない体験・事態の推移の仕方に非常に興味を覚えました。
本質的なテーマは非常に重いはずですが,分量としてはさっと読める本なので,読んでみても損はないと思います。
戦場の実態 ( 2006-01-09 )
実際の戦争・紛争の現場に、15年以上に渡り身を投じてきた著者によって書かれた戦場の実態はどれも非常に興味深い。テレビや新聞によってもたらされる戦場の印象とは、かなり違ったものである。逆に言えば、テレビや新聞の戦争報道が、いかに現実を伝えていないかと言うことになる。戦場の真の姿が、より多くの人に知れ渡るようにと思った次第である。
日垣隆氏の書評を見て購入 ( 2005-07-22 )
文芸春秋7月号でイチオシされた☆☆☆☆☆の新刊新書。
「私はどちらかというと呑気な顔をしている...」(26頁)という著者の身につけた臨機応変で的確な行動力には眼を見張る。平易だが多弁。
現代の紛争地図を身をもって解説してくれる。
隠し撮りがおおいのか、写真は鮮明でないものが多々あるが、
中学生や高校生にも読ませたい。
子供たちに「生きる力」を考えさせる上で
素晴らしい本だし、大人には報道の裏側(現実)が見えてくる。
ニュースで知る戦争は事実なのか ( 2005-04-10 )
ここ20年ほどに起きた世界中の戦争現場に足を運んだ著者の、現実の戦争と報道される戦争とのギャップが記されている。
イラク戦争での米軍の作戦や戦果の発表が、現場にいた人間には嘘だとわかる。軍人、メディア等が情報を捏造している状況、あるいはそうせざるを得ない心理が説得力を持って記されていた。
さらにはユーゴスラビアで、セルビア人が悪人とレッテルを貼られた理由も納得できた。
戦争と報道の問題を扱った本はいろいろあるが、ものすごく臨場感のある良書でした。でも(印刷の関係で)写真の解像度がいまいちだったのは残念。
意外に冷めている戦場の声が伝わる ( 2005-04-07 )
戦争はメディアによって作られる。実際の数よりも多い犠牲者が報告されていると思 われる。よりセンセーショナルな映像や画像をジャーナリストが選んで発信しようと するから、実際の戦場とはかけ離れたイメージを一般の人々に持たれてしまう。
数限りない戦場を経験し、しかも危険を顧みないで戦場の最前線での取材を実践して きた著者が、戦争報道の現状に問題意識を持ち普通のジャーナリストではとうてい伝 え得ない戦場の現実をレポートしている。
特にスパイ容疑などで拘束され尋問されたり、パスポートを没収されたりと著者の 生々しい経験談が印象的であった。
「・・・に対する不満はあるが戦争をやってまで独立したいとは思わない。」「軍部 組織維持のための見せかけの戦争だから、全く関心もなく、危機感も持たない。」
そして現場取材ならではの声、意外に冷めている戦場の声が伝わってくる。
