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カスタマレビュー
アルプス三大北壁 ( 2007-11-29 )
1992年に出た単行本の文庫化。
長谷川恒男がウルタル2峰で遭難死してから5ヶ月後、未発表の原稿が自宅から出てきた。アルプス三大北壁の単独初登攀を成し遂げたときの記録であった。それに、ナンガパルパット単独登攀の際のトランシーバー交信の記録、講演録、インタビューなどを加えて一冊としたもの。
長谷川の内情が隠すことなく描かれている点が面白い。登山に取りかかる前の倦怠感や恐怖、登攀中の逡巡や臆病さ。心の弱さが吐露されているのである。しかも、まったく飾りがない。
登山記でここまで素直に書かれたものは少ない。その意味では面白かった。
登山家としての魅力のある人だ。
ただ、文章には食い足りなさが残る。
