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カスタマレビュー
国によって様変わりする自然と自然観 ( 2008-10-16 )
私たちは日本の自然、そして日本人の自然観をスタンダードとして育ってきたが、いったん日本の外に出れば、自然も自然観もがらりと様変わりする。そもそも日本人は日本の自然さえも熟知しているわけではない。本書を読むと私たち個人個人の世界がいかに狭いものであるかを思い知らされて愕然とする。
虫と人との関わりを語ったエッセイ ( 2008-08-23 )
内容は、虫を題材にして文学を語ったエッセイというか、文学を題材にして虫を語
ったエッセイというか、まぁどっちともとれる内容となっています。
ですので、サイエンス的な内容を期待して読むと違う感じがするはずで、ほぼサイ
エンス的なものはないと言っていいでしょう。
文学として引用、考察されているのは、日本の戦前の文学(一部戦後)と仏文学な
どですが、特に戦前の日本文学の紹介は、あまり知られていない文学者が多く紹介
されています。そして文脈に沿って彼らのナチュラリスト的叙述が引用されていて、
僕は、戦前のナチュラリスト的存在である彼らの感じ方、行動に感動してしまいま
した。
それとともに、僕がちょっと反感を持っている環境屋とナチュラリストとの相違を
考えるきっかけになり、僕の中でちょっとだけまとまった気がします。
虫についての詳しい叙述は意外と少ないのですが、著者の採集旅行の様子、とんで
もなく大きなクワガタムシを手に入れたエピソードなど興味深いものがありました。
最後のエピソードは蝶の種同定の話で、これはちょっと嫌になったのですが、エッ
セイ集ですので、つまらない話は飛ばしてもいいでしょう。
基本的にこの書は、虫そのものの生態や機能の話ではなく、虫と人間の関わりに焦
点が当たっているので、そのような事に興味がある方にはお薦めの一冊です。
自称、『虫屋』 ( 2003-09-26 )
自称、『虫屋』。何しろファーブルの為に、仏文学までやってしまっているくらいの筋金入りの虫マニアの方の書いたエッセイ集です。面白くないはずがありません。このくらいの特級のマニアの方のお話というのは、虫が好きとか嫌いとか、そんなことはほとんど問題にならないくらい興味深いものです。特に、『昆虫図鑑の文体について』という章は、面白くて、可笑しくて、そして、秀逸。少年の好奇心とこだわり、大人の恥じらいや奥ゆかしさが同居しているような方ですね。
