フェルメールとオランダの旅 (ショトル・ミュージアム)
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恋するフェルメール―36作品への旅
若い娘が一心にレース編みをするフェルメールの「レースを編む女」。ルーヴル美術館でこの絵を見た著者は、ふと場違いな印象を受ける。「ルーヴル美術館の権威やパリの洗練された雰囲気とはまったく別な世界に存在している」と感じたのだ。この静かな出会いから、星野知子のオランダへの旅は始まる。
生涯に30数点の作品しか残さなかった寡作の画家ヨハネス・フェルメールは、17世紀オランダのデルフトに生まれた。一つ一つ念入りにフェルメールの芸術的意義を検証していくというよりも、著者が自分なりにフェルメールの息吹を確かめる旅の記である。星野知子の軽快な文章は読みやすく、普通の人の好奇心を十分満たしてくれる。
ハーグのマウリッツハイス美術館で出会った「真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)」は、純真無垢な少女にも一人前の意地悪な女性がほの見えて、観客を翻弄する。だから「世界中に少女のファンが多いのもうなづける」というくだりはおもしろい。「二人の紳士と女」や「紳士とワインを飲む女」に出てくるデカンタ、「牛乳を注ぐ女」に出てくるタイルやアンカ、パンを探すくだりを読んでいると、思わず自分でもやってみたくなる。
巻末にフェルメール作品の一覧やオランダの主要美術館・博物館情報、トラベルガイド付き。(松本肇子)
カスタマレビュー
入門書としては読みやすい本 ( 2007-01-03 )
女優・星野知子がフェルメールの絵を求めて、
彼の故国オランダを旅した。
さらっと読める軽さが良いが、それが物足りなくもある?
まあ、フェルメール入門書としては読みやすい。
「フェルメールの絵は決して一枚のフィルム、ではない。
画面は凍りついたように止まっているのではなく、ふっとわずかな動きが見える。
(中略)そのあやういくらいの時間の感覚がフェルメールの不思議な魅力だ。」
…というあたりの感性は、さすが女優さん!といったところ。
