辺境・近境 写真篇 (新潮文庫)
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カスタマレビュー
判がもっと大きければもっといい=もっと高価になる! ( 2007-01-09 )
当然だが文庫本なので、廉価。
カラー写真、セピア色、モノクロ、頁半分以下のサイズから見開き
まで、写真の取り込み方が作者及びphotographerの想いの重さに関係あるみたいだ。
米国の軽い風を感じるイーストハンプトン、空気の密度やらにおいやらまざった、高地ながら
重さを感じるモンゴル。メキシコ。それぞれがそれぞれの色と大きさで文中に取り込まれている。
textも余白タップリで、活字も大きく文章篇とは異なった印象をあたえてくれます。
ちなみにシンバルクサキ(ノモンハンにでてくる国境の町)を手元の地図で調べたが
欧文表記がないので、これかなという地名はあったがはっきりせず。のせてくれていたら嬉しかったのに…
松村氏(photographer)のカメラを下げた巻末の写真、もうすこしあかるいとよかった。
てれくさいのでしょうか?!
エッセイの余韻を楽しむ ( 2004-04-14 )
春樹氏の文章のネタといっていいのかわからないが、彼の描写した風景を写真で見ることの出来る機会はめったに無いことでしょう。
もちろんこの写真集を見るまえには本体のエッセイを読んでからにしたほうが良い。
彼の得意とする風景描写を自分の頭でイメージして、読み終えたあとの余韻を残しつつ写真をぺらぺらとめくると、そこには春樹氏と時間を共有できる歓びを感じることが出来るであろう。
えらびようのないものごとについて ( 2004-02-23 )
先ずは、なかなか洒落た装丁である。
村上春樹のエッセイにたまに登場する
松村映三氏の写真に村上春樹の短い解説の付いた写真帖なのだが
何と言うか我々が旅先で撮る写真とは明確に違うのである
プロの写真家が撮った作品であるから当然であるのだろうが、、
村上作品を読み解く上での資料として
当然の如く記録としての価値を超えた"作品"としての写真として
辺境・近境と言うエッセイを補足すると共に
一連の写真群を見る者の想像力を飛躍させる素材となっている。
例えば「ねじまき鳥クロニクル」に於いて重要なファクターとなっている
ノモンハンの風景や時折、村上作品の底辺に現れる神戸の風景など
値段は張るのだがこれが本棚に刺さったこの本を
たまに開いてみると村上春樹綴る所の其れ等の文章が
写真と言う視覚上の刺激を伴ってドキュメンタリーの様式で
補完されつつ徐々に頭の中に広がって行くのである。
