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カスタマレビュー
ムエタイとトムヤムクンしか知らない人へ ( 2008-03-21 )
タイ国の古代からの歴史経緯について、教科書レベルでよくまとめてある。
やはり外交と言う観点を重視しているのは好感。国家も国民も外交の中で
形成されるものであり、タイの自主独立、カンボジアとの文化的摩擦など、
現代に通じるインドシナの流れがすんなり分かる。
しょっちゅう遊びには行くけど、歴史は知らないという人にオススメ。
タイを知るための参考に役立ちました ( 2008-03-01 )
仕事でタイの行政担当者に会う際の参考にと、タイ行きの飛行機の中でいっきに読みました。確かにほかのレビューにあるように、「歴史書」としては、教科書的で、若干の物足りなさはあると思いますが、通史として、はじめてタイの歴史本を読む者にとってはとても理解しやすいですし、各章の最後に囲みで解説した部分、たとえば自治制度など、タイの現在の制度もよくわかるようになっていて、タイの歴史からつながる現在のタイの姿というものの概要がよく把握できました。新書ですので、仕事や旅行、タイの方と会う機会がある人が、短時間でタイという国の概要を把握するための本としては、おすすめの1冊です。
読んでいて飽きないタイの歴史 ( 2008-02-14 )
意外に知っているようで知らないタイの歴史をわかりやすく、読みやすく教えてくれる一冊。古代から現代までの通史。
ピブン元帥の時代の日本との関係や、山田長政など意外な事実に驚く人も多いのではないか。
特に近代に欧米列強の力関係の中を見事に独立を守り抜いた手腕は参考になる点が多い。単に穏やかなだけでない、したたかさもタイの人たちは持っているのだろう。(特に同時代の日本の外交をみると学ぶ点は多いと痛感させられる)
えーと歴史の本というよりはむしろ... ( 2007-10-25 )
まず、巻末の主要参考文献を見て欲しいのですが、著者はこの本を書くに当たりフランスの外交使節の記録の一部以外は全く一次史料を使っていません。では、何を元に書いているかというかというと、研究者達の論文・専門書のたぐいです。つまり、一次史料を研究者達の価値判断で批判した文献を用いて執筆しているわけです。
ですので、たとえば「マンダラ型国家」とか O. W. Wolters が提示した学術的概念が大手を振ってこの本に登場しているわけです。断っておきますが著者が繰り返し唱えている「大マンダラ」「中マンダラ」なる概念はそういった「マンダラ」が存在していた時代には存在しなかった概念ですから。もう一つ例を挙げておきますと、サリットをスコータイ時代の「ポークン」にたとえてみる見方も明らかにタック・チャルームティアロンの『タイ―独裁的温情主義の政治』の受け売りです。この本は一次史料よりもこういった学者達の作り上げた概念の上に成り立っている不思議な書物です。
まあそういったわけで、主要参考文献に挙げられている論文・専門書に目を通したことのある方はわかると思いますが、歴史本と言うよりこの本はそれらの概要を通史風にかつ一般向けに書き直した本といった方がいいでしょうね。ただ、それを知らなければ、ふつうにタイの通史として読める、きわめて秀逸な一般向け啓蒙書、世に益することの多い書物だと思います。
敢えて教科書敵を目指したタイ通史 ( 2007-10-16 )
教科書的であることを敢えて目指したタイの通史で、著者の目論見通り良くも悪くも教科書的。副題は内容と関連してないので、ちょっと頂けないかな(著者が決められない場合もあるので、編集側の責任かも知れないけど)。
近代以降が2/3という構成は、著者の専門(近代史)と江湖の関心を考えれば妥当と言うべきでしょう。実際、前近代史はややアラがあるし、やっぱり近代史部分が面白い。
ある意味で国民国家史観が相対化されきってしまった現代日本の歴史学界にあって、日本や中国・西欧と違って高校世界史の教科書が叩き台にならない「国」の「通史」を書くのは、学問に忠実であろうとすればするほど、大変な仕事である。仲間内から叩かれるために書くようなもんかも知れない。それを覚悟の上で、「教科書的」を目指した勇気に敬意を表して☆4つ。
