物語 イスラエルの歴史―アブラハムから中東戦争へ (中公新書)


物語 イスラエルの歴史―アブラハムから中東戦争へ (中公新書)

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物語 イスラエルの歴史―アブラハムから中東戦争へ (中公新書)

物語 イスラエルの歴史―アブラハムから中東戦争へ (中公新書)
高橋 正男
中央公論新社
発売日: 2008-01
価格: ¥ 1,029 (税込)
発送: 通常24時間以内に発送


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カスタマレビュー

2 シオニストの立場に立ったイスラエルの解説書 ( 2008-05-01 )
副題からもわかるように、古代の「イスラエル」と現在の「イスラエル国家」を結びつける立場をとっている。
シオニストやイスラエル政府公認のイスラエル観を手っ取り早く知るには、いい本だろう。
しかし、著者のとる立場や主張・歴史観には、イスラエル国内でも賛否両論があることを知った上で読むべきである。
イスラエル国家の思想・文化にも大きく影響を与えたいわゆる「中東戦争」をたった後半4分の一で語ってしまうのは残念でならない。

4 イスラエル・ユダヤ民族に関する百科事典 ( 2008-03-28 )
本書は約360頁、序章・終章も含め全14章で旧約聖書時代から21世紀に至るまでユダヤ民族とパレスティナの歴史を辿る。そのうち第1章約20頁で国土を説明し、イェルサレムでの観測史上最高・最低気温は何度かといった地理の勉強もできる。残りは約四千年近い民族史に費やされ、様々なこと(例えばユダヤの祝祭日)をカバーするので、旧約聖書時代とツィオニズム運動(表記にこだわりがあるのも本書の特徴)勃興以後を除くと記述が平板なのが惜しい。例えば、ローマ帝国時代に関しては塩野七生氏の「ローマ人の物語」第8巻を読んだ人には物足りないだろう。ディオクレティアヌス帝の首都をコンスタンティノープルとする誤りもある。ビザンツ帝国時代に関しては井上浩一氏の「生き残った帝国ビザンティン」の方が諸勢力の興亡をより生き生きと感じるだろう。総合して本書はイスラエル・ユダヤ民族の百科事典という読後感を持つ。必要なことはすべて薄くはあっても書いてある。ただ、説明が時間順になっていない箇所がある、地図があってもそこにない地名・建築物が登場する、巻末に索引がない等、記述に改良の余地があるのは確かだ。

ツィオニズム運動誕生、現在のパレスティナ問題の原因となった英国の矛盾した政策、イスラエル建国、4度の中東戦争から和平プロセスの停滞に至る近・現代史は、これまで適切な本を読んだことがなかったので、興味深かった。例えばユダヤ民族郷土創設に理解を示した英国が、ウガンダを候補地として挙げたという事実には驚いた。英国は何を考えていたのだろう。そのような大国の思惑に翻弄されたユダヤ民族が「乳と蜜の流れる地」でアラブ勢力と平和に共存できる日が早く訪れることを願ってやまない。パレスティナの現状を大きな歴史の流れの中で理解するのに役立つのが本書である。

5 「薄く、軽く」のトレンドに逆行する、読み応えのある新書です ( 2008-02-20 )
イスラエルの歴史、大雑把に言って、ユダヤ人の歴史といってもいいだろう。
3000年を超す壮大な歴史絵巻である。

それにしても力の入った一冊だ。
そもそも扱う時代が膨大だということもあるだろうが、日本人にはあまりなじみのない旧約聖書の時代や紀元前のイスラエル史などについても説明の手を抜かず、また、登場人物の名前の語源をいちいち説明したり、周辺情報をコラムという形でどんどん入れたりして、総ページ数は300を軽く超える。

そのためカッコ書きが多かったりと、読みやすさはちょっと損なわれている感はあるが、読み応えのある本だということは間違いない。
正直に言えば前半は退屈だが、後半になればなるほど面白くなってくる。

近代のイスラエル国家建設を語るにあたっては、著者がユダヤ側、アラブ側どちらにシンパシーを感じているかが問題になることが多い。
著者はヘブライ大学を出たイスラエル史専門家とのことで、基本的にはユダヤ側に対しての思い入れが強いのだが、なるべく中立的に書こうという配慮は感じられる。

たまにはこんな新書もいいかと。

2 入門書にすぎないが・・・ ( 2008-02-18 )
退屈だった。読んでる途中で何度も捨てようかと思った。
頁数に限られた新書で、遠い神話時代のお話やら周辺王朝の興亡やらまで
淡々と記述されれば、どうしても浅〜〜〜〜くなってしまう。
このシリーズ中でも特にこの本はその傾向が顕著です。
イスラエルもしくは中東はなにかと賑やかで、多くの著作が記されている。
そういった本の5冊,10冊、或いはイスラエルそのものを扱った本の1冊,2冊を
読んだ方は読む価値が無いんじゃなかろうか。
イスラエルって何処?という人にはお奨めできるかといえば、それもどうか?
リアルなイスラエル=イスラエル国民の生活が見えてこない本なので
この本を読んでイスラエルに対する関心が強くなるかは疑問。
ただの雑学本に終わりかねない。

4 得がたいコンパクトな通史 ( 2008-01-29 )
お手軽新書が多いなか、著者の熱い思いが投入された1冊。
しかし、新書サイズにはやや盛り込みすぎか。通史である以上、致し方ない面もあるが、中公新書のこのシリーズでは概ねその嫌いがある。
とはいえ、コンパクトに知識を提供してくれる得がたい企画であることは間違いない。評者の知識不足もあって、ビザンツとイスラームの攻防を描いた第6章がえらく駆け足に思われたが、それを言い出すと現代史は超特急であり、通史のさだめか。読者はそれぞれの興味で該当する時代を確認すればよいし、また参考文献が役に立つだろう。

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