世界の歴史〈9〉大モンゴルの時代 (中公文庫)
この商品を買った人はこんな商品も買っています
世界の歴史〈10〉西ヨーロッパ世界の形成 (中公文庫)
世界の歴史 12 (12) (中公文庫 S 22-12)
世界の歴史〈7〉宋と中央ユーラシア (中公文庫)
世界の歴史〈6〉隋唐帝国と古代朝鮮 (中公文庫)
世界の歴史〈15〉成熟のイスラーム社会 (中公文庫)
カスタマレビュー
モンゴル時代史 ( 2008-10-10 )
第一部「はるかなる大モンゴル帝国」(著者:杉山正明)は、主に大元ウルス(元朝)の歴史を扱う。
ミニアチュールや染付などを題材に、モンゴル時代に起こった活発な東西交渉を論じたり、モンゴルによる儒教保護を、
碑文によって明らかにするなど、モンゴルの実像を教えてくれる。モンゴル帝国(大元ウルス)の歴史をもっと知りたい人には、同著者の
モンゴル帝国の興亡〈上〉軍事拡大の時代 (講談社現代新書),モンゴル帝国の興亡〈下〉―世界経営の時代 (講談社現代新書),
モンゴル帝国と長いその後 などがお薦めできる。
しかし、著者の「モンゴル以外」のものに対する評価は低すぎるのではないか、と見える箇所は多い。
特に、初期の明帝国(朱元璋)に対する著者の評価は低い。
(岩波講座世界歴史 (11)所収の檀上寛「初期明帝国体制論」では、杉山氏の朱元璋観が批判されている。)
全体的に著者の個性が強く出ているため、読者には、主体的に読むことをお薦めする。
第二部「モンゴルとイスラーム」(著者:北川誠一)は、モンゴルの世界支配を正当化する理念である
「チンギス・ハン王権神授説」が、イスラームとの接触によってどのように変遷していったかを論じている。
キプチャク・ハン国、チャガタイ・ウルス、ティムール帝国、ムガル帝国の事例、トルコ人の神話などを取り上げている。
原著は1997年出版。(第二部の)参考文献には最新の文献も収録されている。巻末には
北川氏による「文庫版のための増補」が在り、チンギス裔の威信が後の時代まで続いていたことを
述べている。
