世界の歴史〈10〉西ヨーロッパ世界の形成 (中公文庫)
この商品を買った人はこんな商品も買っています
世界の歴史〈16〉ルネサンスと地中海 (中公文庫)
世界の歴史〈7〉宋と中央ユーラシア (中公文庫)
世界の歴史〈9〉大モンゴルの時代 (中公文庫)
世界の歴史〈15〉成熟のイスラーム社会 (中公文庫)
世界の歴史〈21〉アメリカとフランスの革命 (中公文庫)
カスタマレビュー
西ヨーロッパの形成を知る ( 2008-12-22 )
我々日本人にはなんなとくヨーロッパのことをよく知っている気になっているところがあって、これは危険といえば危険である。並行してよく似た歴史をたどった部分も確かにあるのだが、根本からして異質な部分も大きいことを肝に銘じるべきだ。
本書はその文化的背景に特化しており、いささか大胆な試みであると言えよう。ゲルマン民族の大移動から、ルネサンス直前まで描かれる。伝統的な「暗黒」時代史観を斥けるべく、キリスト教、十字軍、百年戦争の諸相を生き生きと描き出す。人の営みはいつでもどこでも血が通ったもので、共感を覚えるものだ。
伝統的な「中世=暗黒時代」が言いすぎにしても、キリスト教のがんじがらめで科学や文化も当時のアラビアや中国に後れを取っていたのは事実である。最初から世界を引っ張るような文明ではなかったことを今一度日本人は理解すべきであろう。
誤解のないようにまとめると、必要以上に持ち上げるわけでも、また貶めるわけでもなく、良い点も不十分な点もあったということを認識し、バランスのとれた世界観・歴史観を持つべきだということだ。
