フィンチの嘴―ガラパゴスで起きている種の変貌 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)


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フィンチの嘴―ガラパゴスで起きている種の変貌 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

フィンチの嘴―ガラパゴスで起きている種の変貌 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
ジョナサン ワイナー
早川書房
発売日: 2001-11
価格: ¥ 945 (税込)
発送: 通常3~4日以内に発送


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カスタマレビュー

5 進化とは何か ( 2008-06-01 )
 1995年に出た単行本の文庫化。
 Jonathan Weinerの『The Beak of the Finch; a Story of Evolution in Our Time』(1994年)の翻訳。
 フィンチとは、ガラパゴス諸島に住む鳥である。虫、種子、血、植物などエサごとにくちばしの形が違うことで知られ、ダーウィンの進化論を支えたことで広く知られている。
 本書は、ガラパゴス諸島の島のひとつ、ダフネ島で20年間にわたってフィンチを観察しつづけたアメリカ人生物学者夫妻の記録である。彼らの観察からは、「進化」が現在進行形で起きていることが分かった。気候条件と、それに基づくエサの多寡によって、くちばしの長さや太さが変わっていることが判明したのである。
 本書は綿密な取材をもとに、フィンチの「進化」がどのようにして起きたか、再現してくれている。厳密で定量化された「科学」であり、非常に説得力があり、また知的好奇心を満足させられた。
 フィンチのほか、害虫と殺虫剤の関係、グッピーの「進化」、ダーウィンについての話も豊富で、現在進行形の「進化」つにいて、総合的に理解することが出来た。
 難しい話を分かりやすく書いてくれているし、調査の時間軸に沿った記述となっているので、ストーリーとしても楽しめる。

4 ちょっと冗長かな ( 2007-03-13 )
おもしろい.しかし,ちょっと冗長かな,というのが率直な感想.3文2くらいの長さにできたのではないか.

それはともかく,内容を少し.進化論の問題として,進化という現象が地質学的な時間を経て生じる現象であり,実際には観察不可能であること,そして,個体の変異というのは非常にわずかなものであり,そのようなわずかな差異が本当に自然選択に有利になったり不利になったりするのかということのふたつがある.特に後半部分は,創造論者のようなひとたちが,進化論を否定する際の論拠にも,同じ進化論者でも自然選択を進化の原動力として認めない人たちの論拠にもなっている.本書では,ガラパゴス島のダーウィン・フィンチを20年にわたって研究した進化生物学者グラント夫妻が,

1.実は進化というのは,地質学的な時間ではなく,もっとずっと短い期間でおきること,
2.わずか1ミリとか0.5ミリとかといった嘴の大きさの違いが自然選択に有利になったり不利になったりする様子が実際に観察できること,

を証明した様子が描かれている.進化とは,短い期間でおきるのだが,それは「ゆらぎ」のようなもので,あるときは嘴の大きな個体群に有利な状況が発生し,わずか1ミリ嘴が大きいだけで,たとえば旱魃を生き残れるかどうかが決定する.ところが別のあるときには,嘴が小さい方が有利な状況が発生して,今度は嘴の小さい個体群が生き残る.それゆえ,化石を調べるような「飛び飛びの期間」しか調べない方法では,その揺らぎは観察できないので,あたかも地質学的な時間をかけないと進化は観測できないように思われてきたというのだ.

5 秀逸の一言、面白い ( 2007-02-04 )
この本を読んで、進化論に対する私の捉え方は大きく変わりました。とても意義深い本だと思います。いままで、突然変異というと、さいころを振ったときのように、遺伝子に意味のない変異が生じることかと思っていましたが、そういうことよりももっと深い内容があったんだということを知りました。突然変異という言葉から受ける浅薄なイメージとは裏腹に、そこに含まれる内容は、人智をはるかに超えた生物の智恵と能力でした。
おそらく、ダーウィンがガラパゴスでフィンチを見た時代にも、フィンチには今と同じ能力が備わっていたのでしょう。
創造主が生物を、限りない愛をもって、環境に適応しながら進化しうるものとして創造なさったことが、はっきりとわかる一冊です。

3 珍しく途中で挫折した本。 ( 2006-09-08 )
 詳細なデータに基づき、延々と「目に見える進化」を検証している。ピューリッツァー賞を取ったと言う事で英文で読んでいたが、2/3を読んだ所で、途中で珍しく挫折してしまった。滅多に途中で投げないのだが、英文が平易でも延々と続く検証に退屈してしまった・・・。こういう科学的な実証が好きな人には向いているかもしれない。

5 目に見える生物進化 ( 2006-03-27 )
進化は現在進行形で続いている、決して終わることのない現象である。
今現在もそこら辺の草木で、動物の体内で、目に見えない微生物の中で、そして当然ヒトの体内でも進化は常に進行している。
著者はガラパゴス諸島を舞台にある研究者の夫婦が観察した、気候の変動という淘汰圧の変化がもたらしたダーウィンフィンチのくちばしの変化を例として、自然淘汰を解説している。
ダーウィンが進化論を着想するきっかけとなったガラパゴス諸島で現在進行形の進化を定量的に観察できたのは、ある意味必然といえよう。
この本は科学ドキュメンタリーの傑作だと思う。

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