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砂漠へ―心の故郷、アメリカ南西部 (ナショナルジオグラフィック・ディレクションズ)
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カスタマレビュー
すべてを含んだ場所の物語 ( 2005-03-08 )
砂漠にロマンを感じたり、憧れを感じる人は多いのか、少ないのか。何もない場所のはずなのに、逆説的に、特別に美しい場所として描かれることも多い(特に映画の中)。この本の中にも引用されている文によれば、「具体的に砂漠のどこが、山や海より蠱惑的で、人を虜にするのだろうか? 砂漠は何も語らない場所。まったくの受け身で、働きかけれることはあっても、自分からは決して働きかけない。砂漠はさながらむきだしの骸骨のような存在としてそこに横たわる。簡潔で、希薄で、禁欲的で、一切の価値を持たず、愛ではなく沈思默考を誘う。砂漠には人間の感性では捉えきれない何かがある。舞い上がる塵の向こう、ハゲワシの出没する空の下で砂漠は待つ。台地、残丘、峡谷、岩の壁、凹地、急斜面、頂上、迷路、乾燥湖、砂丘、不毛の山-すべて人間精神に触れられず、手つかずのままで」ということで、一種「別の星に行くような体験」なのだそうだ。
自然、歴史、ネイティブアメリカンに関して、さらにはメキシコとの国境付近で起こる経済不均衡からの様々な問題(本が何冊か紹介されているため、さらに考察を進めることができる、残念ながら翻訳されていないものがほとんどだが、その中の一冊の写真集は衝撃的なものだった)まで、簡潔な文章で驚くほどの内容が詰め込まれている本。
