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カスタマレビュー
下準備がお些末 ( 2005-06-18 )
1990年に『アジアの人波、海の道』として出た単行本の文庫化。
ボンベイ、ゴア、コーチン、マドラス、アンボン、ジャカルタ、ペナン、マラッカ、ホーチミン、台南と、インドから台湾までのアジアをたどった旅。海辺の街、港町を訪ね歩き、それぞれの土地で西洋がどのように受容されてきたのか、考察を行っている。
文中でみずから述べているように、足立氏の本はいつも下準備がお粗末である。ろくな下調べもせず、明確な目的も持たずに取材を始めてしまい、行き当たりばったりに旅をする。本書でも西洋の受容を見て歩くという大まかな目標はあるものの、実際には各地で面白そうなものを見て歩いたに過ぎない。
そうした取材が効果を上げることも多いのだろうが、一冊の本としては失敗に終わっている。鋭い考察が随所にあらわれ、きちんと取材もしているのだから、もっと真面目に仕事をして欲しい。
