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カスタマレビュー
“二人の竜馬”の対談 ( 2007-11-19 )
この本は、共に大阪生まれである、司馬遼太郎と小田実の対談集を約30年後に文庫化した、貴重な本である。小田は「三十年後の『あとがき』」の中で下記のように述べている。
「(解説を書いた)松本(和夫)氏によると二人は「文士」だそうだ。「志」をもつさむらいとしての「文士」だ。「武士」は武器を取って戦うが、「文士」はあくまで文章によって「立つ」。『この差は大きい。平和憲法の規定どおり非武装抵抗の姿勢を貫くには、最初から『文士』に徹する以外に途はなかったはずである』」--- よろしいそれなら私はまさに「文士」だ。今もかわらすそうあろうとしている」
「この(対談の)ころ二人の「文士」が最も近接していたころでなかったかと思う。どこかで彼(司馬)が依拠する思想的、文学的土台は変わった。あるいは移行した。一言でいえば彼は一介の「文士」であるよりも、国家の要路の人間たちにとって重要、そして有益な「国士」になった、そう言っていいような気がする」
「我らが生きる時代への視点」「現代国家と天皇制をめぐって」「『法人資本主義』と土地公有論」の三章でなるこの本は示唆に富んでいる。
「日本には哲学はいつも社会を構成している大基礎としてあったことがない」と小田は急所を突いている。
もう20年以上前になるか、190近くあろうかという巨躯、大きな肩幅、無頓着な服装、猫背で歩く小田実の姿は新宿の雑踏でもすぐにわかった。生涯、「市民」という足場にブレのなかった小田実氏。合掌。
2人の本音がわかる ( 2005-07-29 )
大阪・西長堀の司馬のアパートに小田氏が訪ねてきます。
話題は、日本人の思想の中にどれほど海洋が入っているかということだったそうです。
そんなふうに語り合ったふたりが、混迷する戦後民主主義の問題点を、坂本竜馬の意義を、国家とはなにかを、日本人とはどうあるべきかを…日本の歴史や現在の問題点まで幅広く掘り下げて語った、対談集。
