ロシア闇の戦争―プーチンと秘密警察の恐るべきテロ工作を暴く
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カスタマレビュー
死を賭した一冊。ロシアで発禁になった理由もわかる ( 2008-08-10 )
エリツィン政権末期の99年9月、ロシア全土を震撼させる一連アパート爆破事件が起きた。
エリツィンは事件をチェチェン人によるテロと決めつけ、チェチェン戦争に発展していく。
この戦争の推進役がプーチンだ。無名だったプーチンは「憎きテロリスト撲滅」を煽り、
一気に大統領に登りつめる。
本書は、爆破事件の犯人は誰なのかを追及する目的で書かれた。著者は元FSB中佐、アレクサンドル・リトヴィネンコ。
「FBS犯行説」の証明を試みた本書はロシアで発禁になり、
彼は放射性物質「ボロニウム210」を飲まされて暗殺される。
この事件を追及した有力議員やジャーナリストも、その後次々と謎の死を遂げる。
今私たちは、ロシア政府発の情報しか知らされない。米国発の情報が「世界の常識」になっているように。
しかし、チェチェン戦争は、国家がからんだ、もっと言うとプーチンが仕掛けた国家的弾圧ではないか。
ロシアとプーチンのおぞましい闇の部分をあぶり出す衝撃の一冊である。
なにかおかしいと感じていました ( 2007-12-02 )
放射性物質で暗殺など、国家がからんでいなければできないはずです。日本の報道ではサラッと流されてしまったのが不思議な事件でした。その真相がわかったような気がします・・・。
「告発」の裏側 ( 2007-07-07 )
リトヴィネンコの暗殺をめぐる一件は、「元FSB将校がロシア政府の不正を暴露してその報復に殺された」くらいにしか考えていなかった。しかし、本書を読んでこれはもっと奥の深い「闘い」だったのだと考えさせられた。
まず何を告発したのか(意外と知られていないのでは)、どんな風にしたのか、などを知るためにもぜひ一読をお勧めしたい。そしてその信ぴょう性は1.いくつかの点はロシア政府側も認めていること2.いくつかの点はBBCなど西側メディアも同様の主張をしていること3.ロシアで同様の告発をした人が次々と死んでいく「統計的にありえない」展開、などがある程度裏付けていると思う。
また、冒頭に書かれているリトヴィネンコのロシア脱出過程や、フェリチシンスキーがリトヴィネンコを想う気持ちにはものすごく人間味を感じるし、末尾に書かれているリトヴィネンコ最期の言葉(毒を盛られたあと病床で語る遺書的声明文)には死を覚悟した者の強さと荘厳さがある。
「諜報」とか「暗殺」とかはあまりにも遠い世界のことすぎていまいちピンと来ていなかったけど、本書を読んでこの一件がもっと人間的感情に支えられていることを知れたような気がした。
