ガラパゴス化する日本の製造業


ガラパゴス化する日本の製造業

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ガラパゴス化する日本の製造業

ガラパゴス化する日本の製造業
宮崎 智彦
東洋経済新報社
発売日: 2008-09-12
価格: ¥ 1,680 (税込)
発送: 通常24時間以内に発送


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4 戦場で何を考えるか ( 2008-11-24 )
携帯電話の国内市場は急速に縮小し、それまでガラパゴスの春を満喫していた国内メーカーは窮地に追い込まれ、自分たちの技術を武器に、グローバル市場への参入しかないと、世界に目を向けてみたら、そこでは、自分たちが知っている世界(市場や、プレーヤー)とはまったく違った世界があり、そこでは急成長してきたアジアのファイターが自らの強みを最大限に出し尽くして戦っている戦場だった。
笑っていられない、これが現実なんだということを、最新のデータと冷静な分析で、訴えかけている、読み進めるにつれて、焦りが増してくるという本だった。
筆者の主張は「アジア諸国と同じことをやっては勝ち目は無い。差異化要素はソフトウェア技術と、アナログ技術」とのこと。
この手の本で、スマイルカーブの両側、つまりサービス化へのシフトなどの、非製造業化へ業態の転換という提言が多い中、この本は「ものづくり」の視点で、進むべき方向を提言しているところが、とても堅実な印象を受けた。

5 なぜ日本の製造業はガラパゴス化したのか? ( 2008-11-02 )
数年前から、ハイエンド化しすぎた日本市場のことを「ガラパゴス」と呼んでいるのをブログや書籍でよく見かけるようになりましたが、実際のとこ、世界市場と日本の市場がどうなっているのか理解していないままでした。

この書籍では、ハイエンド化と垂直統合化が著しい巨大な恐竜のような日本企業と、ローエンド化と専業化で軽快な欧米・台湾企業連合の対比を、豊富な情報で具体的に紹介しています。まだ、80年代以降、なぜ日本企業は世界市場において欧米・台湾企業の分業体制に負けてきたかも詳しく説明されています。

現状では、新興国の急激な成長によりローエンド製品を好む世帯が世界的に急増することで、ハイエンド製品を好む先進国の金持ち世帯は相対的に急減しています。携帯電話とカーナビの世界で如実にこの傾向が現れていますが、タタ自動車のコンパクトカーの例のように、今後、自動車産業も同じ道を歩む可能性があります。

著者は、台湾企業と直接市場競争をしないで済み、日本企業の長所を生かせる経営戦略を提案していますが、巨大化しすぎてノロノロした恐竜のようになった総合家電メーカーは対応できるのか?業界再編まったなしです。

5 確かなデータと圧倒的情報量に満足 ( 2008-10-30 )
生態系で独自の進化を辿っているガラパゴス諸島に重ねて、日本の携帯、

家電等が海外から見た場合に、独自の進化を遂げガラパゴス化している

実態について触れ、日本の製造業事情だけではなく、台湾、韓国の製造業の

にまで詳細に踏み込んでいる内容は場当たり的なものではなく、確かなデータ

や資料で裏づけされた情報であることが伺えました。

垂直統合モデルとシナジー追求型で圧倒的利益率を叩き出し、韓国国内のGDP率

の高い韓国企業、水平分離モデルによりグローバルに進出して成功している台湾

企業の、さらには国家間の制度の違い(税制面等)など、とても参考になる内容

ばかりだった。

また、本書を読めばEMS、ODM、ファブレス、ファウンドリなどの水平分業に

関する内容も充実しており、現在のこのような形態の製造業の知識を吸収する

本としても参考になると思います。

4 台湾メーカーの隆盛に至る経緯がここに。 ( 2008-10-26 )
需要がハイエンドに集中し、特殊市場と化した日本市場に対応した日本の総合電機。
BRICsやVISTAなど、台頭した新興市場も踏まえ世界のボリュームゾーンにフォーカスし、さらに日本企業とは違った、水平分業モデルを追求し、繁栄する台湾メーカー。

そのビジネスモデルの違いを丁寧に解説し、日本の製造業が今後どのような点に留意しながら復活の道を模索すればよいかまでをまとめたのがこの一冊だ。

全体としては「今までのまとめ」色が強い。
興味深かったのは、ホンハイやTMSCといった、台湾の優良企業についてその生い立ちなども含めて掘り下げていた点。
数量をベースにおいたビジネスモデルが、日本の過去のモデルと根本的に違うことがはっきり見えてくる。
と同時に、優良企業はどの国でも普遍的にそうなるべき要素(コアとなる技術、経営層の優秀さなど)を持っていることも見えてくる。

エピローグに冠せられた「敵を知り、現実を知ることが第一歩」の言葉通り、一読をすることで、まずはこれら日本のライバルの今を知ることのできる一冊として、この本をお薦めしたい。

4 ゾウウミガメみたいな電機 ( 2008-10-01 )
 日本型の垂直統合型メーカーはかつて高い技術と品質の代名詞だったが、今や恐竜のように時代遅れの存在となった。設備投資は価格が下がるから後出しほど有利で、ソフト化の進展で長期間の技術蓄積は無意味となった。新興国の中でも特に台湾勢は水平分業で先進国企業と組み、数年で日本企業を超えるシェアを握ることも珍しくない。
「つい数年前は下請けにもなれない企業だったのに・・・」という大手電機関係者のつぶやきこそ、ガラパゴス化する日本の象徴だろう。電機に限らず、日本起業が直面する現実を上手く分析した良書。とくに電機業界に就職を希望する若手は読むべきだ。
 新興国のエレクトロニクス産業がなぜ強く、日本の電機がダメか。様々な理由が書いてあるのだが、一番重要な人に関する部分をもうちょっと充実させても良かったか。まあ、終身雇用の大手電機にはもはや未来が無いという結論以外にありえないけど。

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